クラウドファンディングで地元に密着した技術開発を

 皆さんは、「クラウドファンディング」という言葉を知っていますか。これは、不特定多数の人が、例えば、インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを意味しています。最近では、ファンによるアーティストの支援、社会運動、ベーンチャー企業への出資、映画、フリーソフトウェアの開発、発明品の開発、科学研究、個人・事業会社・プロジェクトへの貸付など、幅広い分野への出資に活用されています。

 わかりにくいので、簡単な例を示しましょう。例えば、皆さんの一人が地域の食文化をテーマに映画を作りたいと考えたとします。でも、製作には50万円が必要で、普通はここで、お金がないので作れないと諦めていました。しかし、もし、食文化を映像で残しておくことは重要だと思う賛同者が他にいて、よし、1万円だけ寄付するので作ってみたらと思ったとします。クラウドファンディングでは、それらの賛同者の出資や労力を集めて、例えば50万円を超えたら、製作することができるのです。

 もちろん、信頼される活動でなければならないので、あれは夢でしたと言われても困ります。どこかで、信頼を担保しなければなりません。その仕組みを含めて、当研究会は支援していくつもりです。只、当研究会はなんでもかんでもファンディングをするわけではありません。地域づくりやICTに関わるテーマについてです。

 例えば、スマート農業の推進の一つとして、雨量や気温のデータを入手したいという方がいた場合に、市販の雨量計や温度計などの計測システムを購入して、必要な場所に設置すれば良いのですが、市販のものは高価すぎて入手しにくい。また、安価で入手できたとしても、そのソフトが難しすぎて使いにくいとか、逆にもう少し機能が欲しいという時があります。

 これまでなら、民間がシステムの改善をしたり、価格を下げてくれるのを待つしかなかったのですが、今の時代は違います。同様の機能や価格帯を求める人が互いに情報共有して、その同胞だけに求められる仕様でシステムを作成し、みんなで使おうということができる時代です。

 もちろん、どんなものでも作れるという訳ではありませんが、ソフト部分については、既製品に縛られる必要は無く、使う人が要望を出しかつお金も出しあって開発できるようなものもあります。

 「帯に短し、襷に長し」で、導入の有無を決めかねていた皆さんも、そこで悩まないで、同胞を集めることに力を入れる時代です。

 ただ、多くの皆さんはICTを良く知らないですし、求めているものを作ろうとするにはどうしたら良いのが分からないでいると思います。

 どうぞ、農村づくり・ICT支援研究会に相談し、要望を送ってください。現場で使うのに「こんな感じのものを作れないのかい」と、どしどし声を上げてください。同じようなものが挙がってきましたら、私が開発計画を作成して、ホームページにアップして、可能性が出てきましたら、資金の提供を呼びかけ開発を進めていきたいと思います。

 先日、先行モニター販売を開始した多面的機能支払交付金の報告書作成支援のアプリ「楽ちん多面」も、先ずは、基本機能を搭載したバージョンを公表しましたが、今後、皆さんに改良に関する多様な意見を頂き、改良費を集めて、毎年バージョンアップをしていくのにこの仕組みを使っていきたいと考えています。

 また、特許などに掛かる、とても高度な問題になる場合は、情報保護をお約束するとともに、関係する研究機関へ現場からの要望として繋げさせていただきます。

 先ずは、「こういう機能を持ったシステムがこれくらいの価格で世の中にないものだろうか」と、お問合せのコーナーから送信してください。

※様々な地域活性化のアイデアを将来構想マップなどで住民に公表して、多くの人に支持されたアイデアから順に実現していくためにはファンディングも必要だ。写真は京都府亀岡市でアイデア展で投票をしているところ。クラウドではないが思想はよく似ている。

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