岐阜城下で多面ソフト勉強会

 今年はNHKで「麒麟が来る」が放送されています。明智光秀、斎藤道三、織田信長と、戦国時代の美濃、尾張を代表する武将が活躍する大河ドラマでありますが、皆さんはご覧になっていますか。新型コロナの関係で、収録が6月に中断され、途中、「麒麟が来るまでお待ちください」というタイトルで、過去の大河ドラマの名場面が放送されましたが、8月末よりなんとか本ストーリーに戻り、今は比叡山の焼き討ちの辺りまで来ました。12月末まで残すところ数話、最大の山場は「本能寺の変」での光秀と信長の一騎打ちとなるのでしょう。今から楽しみであります。

 長谷川博己の光秀も、染谷将太の信長も良いが、私が最も印象に残っているのは、前半でかなり存在感があった本木雅弘が扮した「美濃の蝮」道三です。特に、稲葉山城から美濃の地を見下ろしては、東西交通の要所としての賑わいを誇り、尾張に目をやっては、交易を広げるための海を求めた商売人ならではの道三の心意気が伝わってきました。

 岐阜城(稲葉山城)は、小学生の頃、両親に連れられて上った記憶がありますが、その時は、明治村の方が印象に残っており、天守閣からの景色などまったく覚えておらず、ドラマを見ながら、あそこからどんな景色が見えるんだろうと、再度、眺望できることを望んでいました。

 そんな中、運良く、岐阜県農地・水・環境保全推進協議会の方から、多面の事務軽減ソフトに関する勉強会を開きたいので、参加してくれないかとお誘いを受けました。私の体調のこともありますし、どうしようかと迷いましたが、楽ちん多面の紹介、普及は研究会の大切な仕事なので、伺わせていただこうと思ったところ、これまたコロナの関係で、多くの人を集めることは難しいということで、岐阜市内の会場と飛騨の会場といくつかの市町村をつなぐテレビ会議形式での勉強会となりました。

 テレワークは経験していますので、自宅からテレビ会議に参加することもできましたが、テレビ会議での勉強会というのは初めてなので、どんなやり方をするのだろうという関心もありましたし、何と言っても、帰りに岐阜城に立ち寄れるという思いもあり、11月30日、岐阜まで行くことにしました。

 ニュースでは、コロナ感染防止対策関連で、GoToトラベルの是非や対象範囲の制限などが話題とはなっていましたが、勉強会会場と岐阜城だけで、あとはホテルに籠っていようと、家内を説得して、久しぶりの遠出をすることにしました。

 岐阜会場だけは参加者と向き合って勉強会をして、その様子をライブで配信するのかと思いきや、なんと、無観客試合、いや違いました、無聴衆勉強会でありました。我々講師陣は、別途設けられたテレワーク室からのソフト説明の配信だけをしました。主催の協議会さんは準備が大変だったと思いますが、リスク管理を徹底していました。これなら安全でしょう。自宅から繋ぐのと変わらないことになってしまいましたが、私としては、配信の後、県の担当者の方から多面活動の課題なども聞くことができ、たいへん有意義な参加となりました。

 楽ちん多面以外に、STAfileの桜井株式会社さん、多面的機能支払交付金支援システムの株式会社オーエムアイさんも来られて、勉強会では、3ソフト40分間の説明をさせていただきました。テレワークにはZoomを使っていましたが、市町村からのZoom接続も15件あったと聞いています。岐阜会場は22名、飛騨会場は10名が参加されていました。ソフトの動きについては、ところどころ通信上の不具合もありましたが、Zoomの通信はおおむね良好で、画面が固まったなんていうことはありませんでした。

 今年は、コロナの関係で、テレワークが一気に進んだ年でもありましたが、岐阜県さんは、山深い地域が多く、訊くところでは、山間地域の多面組織は規模が小さいところが多く、なかなか施策を周知していくのが難しいと言うことでしたので、こういったテレワークを活用した取組は良いのではないかと思いました。

 今年は関東周辺でも、直接、楽ちん多面のご利用現場を訪ね、研修会をいくつか開催できました。最もユーザーの多い山形県のキャラバン研修会を予定していましたが、これは体調的に無理があって、叶いませんでしたが、今も、いくつかの県からも問い合わせいただいておりますので、体調を見ながらではありますが、テレビ会議も含め、今後もできる限り対応させていただきますので、もし、ご興味のある方は楽ちん多面のホームページよりご連絡ください。

 12月1日、雲一つない冬晴れの朝、早々に岐阜名物の優雅なモーニングを頂いた後、コンドロイチンが足りなくなった膝を擦りながら、険しい石段を登り、岐阜城の天守閣に辿り着きました。「美濃を制するものは天下を制す」は、本物の言葉でした。単なる絶景ではなく、天下が見える景色でした。

 「多面活動の報告様式がどうだとか、会計処理がどうだとか、なんか、ちみちみしているなぁ。面倒なことは全部やめて、交付金出したら、後は住民に任せてしまえばいいじゃないか。この景色を見ていれば、その効果は自然に見えてくるさ。道三は、どんと構えて腕組んで、自分が出した経済施策の効果を、ここから眺めて捉えていたんじゃないのか」と思えてきました。

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