楽ちん多面実証試験の動向

 先日、転倒して痛めた胸がまだ完治していませんでしたが、楽ちん多面の実証試験の聞き取り調査として、新潟県見附市の一般社団法人「農村振興センターみつけ」の事務所を訪問しました。つくば市から東京都内、埼玉県内を鉄道で経由するのは、コロナが気になるので、圏央道、関越自動車道経由と、車で移動しました。もう雪は無いと思っていましたが、関越トンネルを抜けると、いきなり雪に見舞われました。雪はすぐにみぞれ状になり、六日町を過ぎる頃にはなんとか収まったのですが、スタットレスを履いていない車なので、少々、運転は緊張しました。

 見附市では、昨年7月に研修会を開いて以降、3回目の調査であります。実は、実際に運用実験に参加していただいた7つの活動組織の内、3地区の代表の方には、3月17日に、農研機構主催のZoom会議に参加いただき、おおよその評価はお聞きしました。農研機構農村工学研究部門の遠藤ユニット長さんがアンケートも行っておられ、詳細等について当方から報告する訳にはいきませんが、細部の改良についての要望はあったものの、操作性については非常に高い評価を得て、今後もフル活用していきたいとの回答を得ています。そこで、今回は、活動組織を束ねる広域事務局さんに対して、運用における課題や現在活用しているGoogleドライブの利用の状況などを含め、その意向についての聞き取りを行うこととなりました。

 楽ちん多面は、おかげさまで、北は青森県から南は大分県まで、全国に多くの利用者がいらっしゃいまして、「ユーザーの皆さんと共に作るソフト」をコンセプトにしてきたことで、多くのユーザーの皆様のご意見が反映し、現在は、令和2年度Ver.1.2.2.9が普及しております。しかし、見附市の広域事務局である「農村振興センターみつけ」のように、65地区も活動組織を抱える大規模な地区での運用実績は多くないので、運用上の問題点等を探るための重要な実験となります。

 今回、広域事務局の担当者は、65地区すべてのデータを楽ちん多面のファイルで入力・管理するとともに、個別データ入力に参加していただいた7地区については、Googleドライブを使って事務局とデータ共有を行っていて、この辺りが、実証試験のポイントとなりました。

 担当者の方からは、先ず、楽ちん多面の入力操作が簡単で、参加していただいたパソコン利用に長けている地区では問題なく入力が行えたこと、Googleドライブに置かれた地区毎のデータファイルをリアルタイムで確認することができるようになったので、事務局が自由に作業できて、作業が集中しないこと、また、組織の入力ミス等についての指摘がリアルタイムでできるので、指導しやすいということでした。

 広域になったからと言って、末端の活動組織の事務作業がまったく無くなる訳ではなく、活動した内容は、やはり事務局に伝えていく必要がありますが、この時に、単に広域の事務局が事務作業をすべて引き取ることが良いとは言えません。高齢化が進んでいるとは言え、活動組織の自治力も保持しながら、パソコンリテラシーが低いところを補い、広域事務局と活動組織とで生の会話が促進されるようなコミュニケーションも残していく必要があると私は思います。そのためには、どんな運用がよりベターな運用となるのかを楽ちん多面も模索していきたいと考えます。

 遠藤ユニット長の調査で、より深い知見が示されると思いますので、それらの意見も参考にしながら、改良や運用ルールづくりなどに活かして参りたいと思います。

 広域事務局と活動組織間のGoogleドライブの運用については、是非、楽ちん多面ホームページより、山本にご相談ください。https://nousontamen.com/

※帰りの3月23日は良く晴れて、高速から見える山の残雪がとても美しかった。

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