ゼロはじ 「第18回 Word(ワード)の印刷と保存」

7.印刷

 文書がすべて完成すれば、これを印刷しましょう。プリンターはパソコン購入時に一緒に購入しておきますと、初期設定のサービスでパソコンとの接続もしてくれますが、後の購入でも、最近はわかりやすい初心者マニュアルが付いていますので、読みながら順番に進めれば難しくはありません。ここでは、プリンターは接続されていることを前提に、Wordの印刷機能について説明したいと思います。

 先ず、完成した文書を開きます。ここでは、図18-1からスタートします。ページ全体を表示して、文字の位置や大きさ、フォント、図面の位置に間違いはないかを確認します。

7.1.印刷の機能選択

 次に、Wordの編集機能の中から左端のタブの「ファイル」を左クリックすると、図18-2が表示されます。更に、左端の欄から「印刷」を選択して左クリックすると、図18-3が表示されます。

7.2.プリンターの設定

 プリンターが正常に設定されていれば、図18-4の上図のように、プリンターの表示の場所にプリンターの機種が表示されます(ここではEP-879Aがそれに当たります)。また、表示の横の下三角▼をクリックすれば、ネットワークで繋がっているすべてのプリンターが表示されますので、この中からどのプリンターに印刷させるかを選択してください。まぁ、ゼロはじ初心者は一台でしょう。

 次は、プリンターのハードの「プロパティ」の設定を行います。「プロパティ」とは固有の特性のことを表しますので、Word側ではなく、プリンターの機械の特性を設定することを言います。これは、最初に設定しておくと、後の操作はすべてこの設定に従います。もっとざっくりと言えば、機械の方の初期制御ということになります。図18-4の下図と右側の説明に従って設定してみてください。初めは、何も触らないで、そのまま印刷してみて、紙が出てこないとか、用紙の大きさが合わない等、上手く印刷できなかったら、確認してみるということで十分です。

7.3.印刷の設定

 図18-5に印刷の設定項目毎の選択リストを表示してみました。左側から、「文書印刷範囲の設定」、「両面片面の種類」、「縦横の設定」、「用紙の選択」です。「文書印刷範囲の設定」では、文書全体を印刷するか特定のページだけを印刷するかなどを選択します。一般的には「すべてのページを印刷」にしておいてください。特定のページを打ち出したい時は、「ユーザー指定の範囲」を選択して、図にあるようにページを入力する。「両面片面の種類」はプリンターの機能に左右されますが、片面だけに印刷するか両面に印刷するかを選択します。「縦横の設定」は図にあるように、用紙の縦置き横置きを決定します。

 「用紙の選択」は用紙のサイズを決定します。只、ここの活用は注意が必要です。皆さんは、第16回の4.1の「レイアウト」のページ設定において、用紙のサイズを決定することを学んでいて、すでに印刷の段階に来るときには、用紙サイズは決定されているはずです。ここでの「用紙の選択」はレイアウトのページ設定と連動しています。ですから、ゼロはじ初心者は、ここは触らない方が良いでしょう。印刷段階に入ってからでも用紙の設定は変えることができるということだけ覚えておきましょう。

 また、上記以外にも「余白の設定」や「部数設定」など、説明すべきことはありますが、後は、触りながら覚えていってください。はじめは、思い通り印刷できず、用紙が無駄になることもあり、勿体ないとは思いますが、勉強代だと思ってください。

7.4.印刷の実行

 すべての設定が終了すれば、最後に、図18-3のサブメニューの「印刷」を左クリックして、プリンターから印刷を行います。

8.保存

 本当は「印刷」よりも「保存」が先です。文書が完成したら、印刷する前に「保存」作業をしておきましょう。文書は一回でまたは一日で作成することができないかも知れません。ある程度文書ができたところで、ここまで出来た文書を維持したい、また、ここより前に戻りたくないと思ったら、作成の途中であっても、一度「保存」の作業を実行しておくことが重要です。初心者の内は、案外これができない人が多いようです。かといって、1行入れる毎に保存しているのも手間です。ゼロはじ初心者の目安としては、1時間程度、1ページ程度の入力毎に保存をする癖をつけてください。もちろん慣れてきたら、時間、ページ数を増やしていきましょう。

8.1.名前を付けて保存

 Wordの編集機能の中から左端のタブの「ファイル」を左クリックすると、図18-6が表示されます。更に、「名前を付けて保存」を左クリックすると、図18-7の上図が表示されます。ここで先ずは、保存先のフォルダーを選択します。選択方法は「このPC」、「場所の追加」、「参照」の3つあります。

 「このPC」を選択すると、図18-7の上図の赤枠の「↑」をクリックして、このPC内で保存先を探します。ここでは、下図のように、「C:楽ちん多面」のフォルダーを選択しました。(フォルダーの構造については、第14回、15回を復習してください。)  保存先が決まりましたら、次に、青枠にファイル名を入力します。ここでは、下図のように「○○地域を考える会の開催」と入力しました。新しいフォルダーを作成する場合は、フォルダーの場所を決めた後、「新しいフォルダー」をクリックして、フォルダー名を入力してください。

 図18-8の上図で「参照」を選択すると、下図が表示されます。エクスプローラーが表示されますので、すべてのフォルダーから保存する先を決定してください。ここでは、外付けハードディスクのE:LS220D025(一番上の赤枠の中の左端の黄色の部分)の下の深い層で、農村づくり・ICT支援研究会>コンテン>ゼロからはじめる農村ICT講座を指定しました。次に、エクスプローラーのウインドウの下にある「ファイル名」にファイル名を入力します。ここでは、「地域を考える会の開催の案内」というファイル名にしました。

 保存先が決まりましたら、次に、青枠にファイル名を入力します。ここでは、下図のように「○○地域を考える会の開催」と入力しました。新しいフォルダーを作成する場合は、フォルダーの場所を決めた後、「新しいフォルダー」をクリックして、フォルダー名を入力してください。最後に「保存」をクリックすれば、保存先のフォルダーにファイルが保存されます。

 これ以外に「参照」の上に「場所の追加」という項目もありますが、これはインターネット上のフォルダーを探す場合です。少し難しいのでここでは説明しません。

8.2.上書き保存

 以前の続きで作成中のファイルを開き、作業を追加した場合または完成したファイルを開いた場合は、フォルダーの場所を考えずに、元のフォルダーの元のファイルにそのまま文書を保存することになります。その場合は、図18-9にあるように、文書ファイルからそのまま「ファイル」→「上書き保存」とクリックすると、保存してくれます。

 もう一度、図18-9を見てください。文書ファイルの左上端の青枠で示したところに「自動保存」とあるのが分かりますか。これを「オン」にしておけば、自動で保存してくれると言う事じゃないか。これは便利だと思われるかもしれませんが、この機能はOneDriveやSharePoint Onlineのオンラインストレージサービスに登録しないと使えません。ゼロ初心者はまだ使わないでください。

 ファイルの機能には、保存と印刷以外に「共有」、「エクスポート」、「変換」等の他の便利な機能もありますが、とりあえず、作った文章を印刷して、保存することを確実に覚えてください。  Wordの操作では、まだまだ覚えることはありますが、基本はすべて終わりましたので、一端ここで終わることにします。そして次回からは表計算ソフトのExcel(エクセル)について学んで行きましょう。

※第十九番札所の霊麀山革堂行願寺を参拝していただきます。京都御所の近くにあり、行円上人によって平安時代後期に開かれたに歴史のあるお寺です。ホームページよると、『子を孕んだ母鹿を射止めてしまったことを悔いた上人が、常にその皮をまとって鹿を憐れみ、人々から皮聖と呼ばれていたことから、革堂と呼ばれるようになりました。』とありました。皮をまとうことで、憐み、供養したというところに、なんとなくSDGsを感じます。

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