ゼロはじ 「第25回 Excel(エクセル)の数式で計算間違いなし(1)」

 第19回~第24回の6回に渡って、Excel(エクセル)での表の作り方、データの入力方法とその体裁の整え方、保存や印刷について学びました。ここまでできれば、先ずはExcelについては一段階終わったことになります。でも、これでExcelの勉強は終わって良いのでしょうか。「ここまでも結構面倒だったのに、まだこれ以上何かあるのか」と言いたくなるとは思いますが、これで終わってしまうと、本当にExcelを学んだということにはなりません。何故なら、Excelは単に表を作るだけでなく、表を使って計算やグラフを作ることが最終目標だからです。計算やグラフを作らないなら、Word(ワード)の中でも見栄えの良い表が出来上がります(本講座では紹介していませんが・・・)。ですから、敢えてExcelを使うということは、その最終目的は表計算にあると言えます。

 ここからは、今までの回と比べるとかなり難しくなりますが、本講座では、絶対に学んでおいた方が良い簡単な計算の仕方だけを説明しますので、もう数回お付き合い願います。

9.数式について

 Excelの表作成では、データを入力するだけではなく、そのデータの特定範囲を統計処理することができます。その場合に覚えなければならないのが「数式」です。一番簡単なものは、セルの四則演算、足し算とか引き算ということになりますが、それ以外に、合計、平均、時刻の時間変換、特定のセルの範囲で指定したデータ(文字や数値)と一致したセル数を数える関数などがあります。更に、セルのデータの移動や数値を加工しての移動などの処理も数式を使うことでできます。求めている回答に行き着く方法は様々ありますが、本講座では、なるべく簡単なものを応用していきます。多面事務の表である図25-1を作成例として、数式の使い方を覚えましょう。

 図25-1では、2021年11月11日~2022年2月4日の7つのデータがD列からJ列に入力されていますが、色のついたセルは直接データを入力するのではなく、色のついていないセルのデータを使って数式で計算した値を入力します。例えば、実施時間は、終了時刻から開始時刻を差し引いて、時間数を計算し、参加者数の農業者数は、山本一太郎さんから西原六太郎さんの6人のうち、何人に〇がついているかを数えます。K列は行の合計値、L列は平均や割合(率)、O列は表示回数などを計算してみます。それぞれの項目の計算方法は図25-1内に説明しました。

9.1.数式入力の原則

 数式の入力は、数式バーに入力する方法とセルに数式を直接入力する方法があります。基本ルールとして、「=」(イコール/等号)から始まる文字列が計算式として認識されるので、「=」を入力してから計算式を入力していきましょう。簡単な計算式なら、セル上で記述するほうが効率的かもしれません。

 複雑な「数式」の場合は、図25-2のように、数式を代入したいセルの上にカーソルをおき、数式バーの左側にある関数の挿入ボタン「fx」から関数を探してクリックしますが、ここでは簡単なものしか扱いませんので、覚えなくて良いでしょう。

9.2.時間の計算

 図25-1を再度見てください。薄いオレンジ色の行では、セルのD6~J6までで実施時間を計算します。この式を入力するところから始めましょう。実施時間は、終了時刻と開始時刻の時間数から休息時間を差し引いた値です。よって、D6の数式としては、

 =(D4-D3)-D5

となりますが、実は、面倒なのは開始時刻、終了時刻の単位が時間ではなく時刻なので、この式では正確に実施時間を計算することはできません。ちなみに、この式を代入すると、D6は「######」と表示され、計算できないと表示されます。

 そこで、D4の15時00分を時間に置き換える操作をします。1日は24時間ですので、時間に変換するためには、時刻に24をかけて(時刻*24)おく必要があります。よって、正確な数式は次のようになります。※「*」は「×(積算)」の記号です。

 =(D4*24-D3*24)-D5

 ただ、これを入力すると、図25-3の左図のようにD6には「0:00」と表示されます。これは、セルが時刻表示になっているからで、右図のように、書式の表示形式を「標準」に変えることで、目的の数値である「4」が表示されます。これは第23回で学びましたので、分からなくなった場合は、第23回を読み直してください。

 次に、この計算式は、E6~J6まで計算の対象となるセルは変わりますが、D6と同じ式が入力されます。これをいちいち全部作っていてはたいへん面倒です。セルの値は数値の場合と同様に数式もコピーできますので、これを使ってE6~J6まで一気に計算してしまいましょう。

 図25-4をご覧ください。D6セルを選択して緑の枠が表示されたら、マウスを少し右にずらします。「+」がセルの右下に表示されます。それはセルの中の物をコピーしていくという意味です。ここで、マウスの左ボタンをクリックしたまま右にスライドして、J6までをすべて緑枠で指定します。左ボタンから指を外すと、図25-4の一番下の図のように計算式がコピーされ、数値も代入されています。

9.3.合計と平均の計算

 E6~J6の値が入力されましたので、次は、セルK6の合計とL6の平均を表示します。合計の数式は、一気に範囲を選択して計算する方法と一つずつ加算していく方法があります。

 一気に範囲を選択するのは、図25-5のように、SUMという関数で、セルK6に以下のように記述します。括弧の中はセルの範囲で(最初のセル:最後のセル)を示しています。ここではE6~J6までという意味です。間に挟むのは「:」記号です。

 =SUM(E6:J6)

 もう一つの方法は、SUMという関数を知らなくても良い方法で、対象となるセルを全部加算する次の式をセルK6に記述します。

=E6+F6+G6+H6+I6+J6

 次に、L6に平均値を表示しますが、平均値の式は図25-6の通りです。

 =AVERAGE(E6:J6)

 これも、合計値と同様にして、AVERAGE(アベレージ)という関数を入力していきます。

 また、AVERAGEという関数が分からない場合は、合計値を回数で割れば平均ですから、セルL6に

 =K6/7

と数式を入れても同じ結果が得られます。只、この場合は、列数によって分母を変えないといけませんので、列数(すなわち活動日データ数)が増えれば、分母を自分で変えないといけません。その点、AVERAGE関数だと、割る数を気にする必要はありません。Excelが勝手に数えてくれるので、とても便利です。

9.4.セルの個数を数える

 次に、特定の文字が入力されているセルの個数を数える関数を覚えましょう。これはなかなか便利です。単純に、数値が入力されている数を数えるCOUNT関数や、文字・数値問わず、セルになんらかのデータが入力されていれば、その数を数えるCOUNTA関数というものもありますが、ここでは、一番使い勝手の良い「COUNTIF関数」を使って、図25-7の左図で、農家人数を数える次の式をD23に入力します。

 =COUNTIF(D13:D18,”〇”)

 括弧内の前半部は探す範囲を示し、「,」以降は特定の文字、ここでは「〇」を指定します。これで、D13~D18のセル範囲内にある「〇」の数を数えることになります。但し、「〇」は文字ですので、〇の前後に「”」をつけて文字であることを指定します。同様の考え方で、図25-7の真ん中の図で非農家人数も計算します。

 D25はD23とD24の合計ですので、図25-7の右図のように、セルD25には次の式を入力します。

 =D23+D24

 今回はここまでです。数式や関数の使い方の基本はここまでですが、次回は、これの応用について説明しましょう。

※二十六番札所は、法華山一乗寺です。国宝の三重塔は平安時代後期を代表する和様建築の塔であり、国内屈指の古塔である。なんと承安元年(1171年)の建立です。平安時代にさかのぼって建立年代が明らかな塔はほとんどないからとにかく貴重である。ちょうど去る24日にNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で第16回が放送されたが、源義経が一気に崖を馬で駆け降りるあの一の谷の闘いが1184年だから、それより古いというか、その当時に、あの戦乱の場所から数十キロしか離れていないところに建立されたということになる。しかも、一乗寺は近代になってなんども火事にあっているというのに、この塔は残っている。そのこと自体に厳かなものを感じてしまう。写真はその三重塔です。

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