仙台へ牛タン食いに

 次男が小学校の時だから、今から20年以上前になろうか、家族みんなで仙台に牛タンを食べるだけに旅行したことがある。その時はまだ、牛タン専門店の情報も少なく、とりあえず、有名なところで『利休』を知っていたので、そこで、ありとあらゆるメニューを片っ端から食べた。子供たちは発育盛り、食欲旺盛、父親の私もまだ元気な時で、彼らに負けないくらい大食いで、4人で腹十二分目ぐらいまで食べまくり、夫婦の酒代も入れてだが3万円近く食べたことを記憶している。今ほどは高くなかったので、結構な量があったと思うが、厚切りタン塩焼き1.5人前なんてもんじゃ、皿が出て来て1分持たない。「1.5人前を4つ」なんて頼んでいくことになった。家族全員、牛タン料理が大好きなのです。

 それ以降、私は仕事の関係もあり、何度も仙台には足を運んだので、お付き合いのある方との会食や紹介もあって、結構多くの専門店を食べ歩きました。20年の間に、『利休』以外に『伊達の牛タン本舗』、『司』、『たんや善治郎』、『味太助』、『太助分店』、『喜助』、『閣』、その他いろいろと行かせてもらった。それでも美味しいお店はまだ尽きないでしょうし、隠れた名店はいくらでもあるんだと思いますが、私が気に入っているのは、牛タン焼を考案した佐野啓四郎から暖簾分けをされ誕生した『太助分店』に仙台の親友たちと入った時と長男が仕事の関係で仙台に出向している時に、たまたま私の宮城県内での仕事が重なって、父子二人で夜遅くに入った『たんや善治郎』です。旨さだけでなく、牛タンの絡んだ思い出として心に残っています。長男が大人になって就職し、いつの間にか出張先でこうして酒を交わせるようになったかと思うと、涙がちょちょぎれました。さて、そうして、今回は20年ぶりの家族4人での仙台牛タン旅行であります。

 今回は、長男と私の思い出の店に妻と次男も連れて行きたいということで、『たんや善治郎別邸』で牛タンを頂くことになりました。店に着くや否や普通の牛タン10切れ盛りを3人前に、上選極厚真ちゅうタン9枚切りを3人前、その後、茹でタン、牛タンソーセージを宮城地酒とともに楽しみ、牛タン通を気取って、とろろと牛テールスープと麦飯だけで〆ればいいところを、もう牛タン愛が止まらない。身体に悪いと思いながらも、最後は牛タンカレーを頼んでしまいました。そして、12時近くになるのにまだなんか食べようとするから「明日、いわき市に寄って、『うろこいち』か『ウロコジュウ』(※新鮮な大盛海鮮丼で有名)で生ウニ丼食べて帰るから今日はここまでにしようよ」と静止したほどでした。そうでも言わないと止まらない。

 いや~牛タン素晴らしいの一言に尽きる。そして私たちは絶対に「牛タンバカ家族」である。間違いない。 今、14日の月曜日に日付が変わり、ホテルの大浴場から戻ってきて、これを書いているが、もう満腹過ぎて、思考回路がマヒしています。今日は家族と約束したので、いわき市に寄って帰るが、バカみたいに食べているだけでもいれないので、芸術の秋ということで、五浦海岸の六角堂と岡倉天心記念五浦美術館を見てから帰ることにするが、今回の投稿は、是非、仙台で牛タン食べるなら『たんや善治郎』がお薦めですということで話の方も〆させてもらいます。それにしても、昔、大塚愛の曲で「黒毛和牛上塩タン焼き680円」というのがあったが、今、アメリカ産でも680円なんかでは上塩タン焼きは食えないが、ほんとにそんな値段の時代があったんだろうか。

※食い意地が張り過ぎて、インスタ映えなんか考えずに、来たら直ぐに食い始めてしまう。なんとか合間を見て写真を撮ったものだ。

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