解凍的見直し

 日本の政治どうなっているのやらさっぱり分からんねぇ。まぁ、自民党の新総裁が誰になろうとそうそう解党的出直しができるとは思わなかったので、高市さんが女性初であろうが、保守正道であろうが、変わりはないだろうと思っていましたが、案の定、現在の人事の動きを見る限りでは、解党的どころか、解凍的になってきているんじゃないだろうか。

♪国会の中で 凍りかけた派閥を
温めなおしたいのに
見る夢が違う 着る服が違う
いちどは信じ合えたふたりなら
心帰る場所はひとつ♪

と、思わず、竹内まりあの『家に帰ろう』の替え歌を口ずさんでしまう。

 総裁選後半で、候補者たちが、麻生さんや岸田さんのところにお願いをして回ったというところで、怪しくはなっていましたが、世代刷新や女性起用なんて言っていても、結局は後ろに冷凍マンモスが解凍されて、でんと座っているなら、それは以前と変わらない自民党なのです。

 更に、連立の枠の組み直しなんて話が出てきて、維新の会や国民民主党は少し浮足立っているみたいにも見えます。政治評論家たちがそうそううまくは行かないだろうとは言っていますし、どちらの党首も政策ありき、約束ありきだと言っているので、それを信じたいものですが、党首の表情はちょっとにやけているようにも見えます。

 もし、すぐに連立に向けて野党が靡くようなことがあれば、これまた情けない。もしそうなったら、これはまさしく政治の腐敗と言っていいだろう。これ、どこまで行っても終わらないのではないのか。政治システムそのものが現代社会の国民の政治参加のあり方と追従していないというしかない。維新の党や国民民主党は国民の声というキーワードを高く掲げ、政策アジェンダを中心にしていて、維新の会は少々イデオロギー先行となっているようには見えますが、みんなみんな同じ穴のムジナということですね。そうすると、国民としてはもう、自分の思いのぶつけ処に困ってしまう。そこを突いたように参政党が「俺たちは国民よりだよ」と言って乗り込んでくる。この政治構造もう何年も前から同じことの繰り返しで、バブルのように党は弾けて消えていくのです。

 騙されて、付き合わされ続けることにも飽きて来た感じですね。政治システムを変えることも考えて行かないと、いつまで経っても国民の意見は直接的には政治に反映されず、政治的駆け引きだけを永田町ドラマみたいに国民に見せつけられるのです。そして、物語は「つづく」で次のお話になる。

 議院内閣制は本当に良いのだろうか。今の時代にあっているのだろうか。議会からの信頼を根拠に政治を動かす議院内閣制とは別に、国民から直接選挙される大統領制によって、国民の信託を政治に行かしてはどうなのだろうか。しかも、アメリカみたいな二大政党制ではなく、多党制の中でそれを実現したらどうなのか。国民の信託が十分に得られていない少数の政党である自民党が、政策協議によってのみ、野党と同調して、政策を安定的に通すことによって国民の信頼を得ようとするなら、政党の教義は必要ないし、議院内閣の意味もなくなるように思いますね。だから、どっち向いているか分からないような雨後の筍みたいな政党にその時々の選挙戦略に踊らされて、ホイホイと乗ってはいけないという事なんだと思います。私は立憲民主党派でも共産党派でもありませんが、野田さんや田村さんの言っていることがなんとなく素直に聴けるし、間違っていない気がしてきた今日この頃です。

 もっと地に足のついた政党はいないのかぃ。ほんまに。

関連記事

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。