
病人失格
3年前の夏、フェスにONEOKROCKのライブを見に行って、はしゃぎ過ぎて転倒し、右肩を複雑骨折して、たいへんなことになりました。手術して10日間ほど入院し、その後1年に渡るリハビリをしましたが、結局、腕は今も、肩以上には上がらないままです。
その後も、前立腺がん治療の影響で、骨粗しょう症なので、ちょっとぶつけると直ぐに骨を折ってしまう可能性もあり、脚なんか骨折すると、生活のクオリティが一気に下がり、病気も老化も進む可能性があります。ですから、とにかく転倒だけは気を付けて来たのですが、10月7日の夜、また転倒してしまいました。今回は、はしゃいだ訳ではありませんでしたが、自宅近くの居酒屋で友達と酒を飲んだ帰り、自分ではそう思っていないのですが、やっぱり飲み過ぎていたんでしょうねぇ、フラフラしていたんでしょうねぇ、郵便受けから郵便物を取ろうとした時に、ひらひらッて1枚落としてしまいました。しっかり落ちてしまってから、「ハイ、よいしょ」ってじっくり腰を下ろして取れば良かったものを、気持ちだけ若いものだから、落ちていく途中で拾い上げようと腰をかがめて手を伸ばしたら、そのままバランスを崩してしまい、頭から床に土下座ポーズで突っ込んでしまいました。
その時、右肩を打ってはいけないと、左へ避けたところ、左手には郵便物の束を持っていたため、手が咄嗟に出ず、そのまま目の上から地面に落ちたって感じです。実に滑稽な倒れ方をしたものです。息子には、「もう若くないんだし、病人なんだから、行動は一つ一つリスクを確認しながらやってよ」って言われました。
家に帰って鏡を見てみると、左目の周りがボクシングで一方的に殴られた選手みたいになっています。始めは目も開かないほど腫れて、目の周りを数か所擦りむいて血もぽたぽた落ちていました。只、意識はしっかりしていましたし、吐き気とかもないし、しっかりとたんこぶと内出血はあったので、大丈夫だろうと、直ぐに患部を冷やしたところ、2日ほどで腫れは引いてきました。更に1週間ほど様子を見たところ、目の周りはまだ片目のパンダですが、まぁ、外に出られるぐらいにはなったので、17日からの3日間、予定していた青森旅行に妻と二人で行ってきました。
今回のスケジュールは盛りだくさんです。1日目は朝のんびりとつくばを出て新幹線で東京から新青森に向かい、泊まりは青森市内。夜は津軽三味線の実演を見ながら青森名物を食べる。2日目は朝から『三内丸山古墳』、『青森県立博物館』、『ワ・ラッセ』というねぶた祭りの記念館を見て回り、夕方17時からはamazarashiのライブを聴きに行きました。そして、3日目は、私の愛弟子の一人であるYさんとその奥方とに津軽地方を案内してもらい、小泊漁港まで足を伸ばしました。お昼はお二人一押しの『磯や』さんに連れて行ってもらい、妻は『鮑定食』、私は鮑とサザエのコンビネーションが映える『権現丼』を食べました。そして、夕方、新青森駅の新幹線の時間ギリギリまで、『十三湖』、太宰治の生家『斜陽館』、津軽鉄道を横に見ながら南下し、『鶴の舞橋』から名勝津軽富士の『岩木山』を臨みました。竜飛岬までは行けませんでしたが、津軽を十分堪能しました。
いゃー、楽しい3日間でした。病人であるという自覚をもう少し持ち、転倒したらお終いと思うぐらいでなきゃいけないのに、あまりにスケジュールを詰め過ぎたみたいです。へとへとになるまで遊んでしまいました。これだけ痛い目に合っているのに、病人としてのリスクを払いきれない私はちょっと『病人失格』ということなのかもしれません。




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