ゼロはじ 「第31回 PowerPoint(パワーポイント)で格好よく見せる」 

 前回、文字、図形、画像の挿入や配置について学びましたが、今回は、挿入したオブジェクト(6で説明)をどうすれば綺麗に配置できるかとか、もっと格好よく、効果的に見せられるかについて学んで行きましょう。これらについても、パワーポイントに搭載されている機能はあまりにも多すぎて、学び始めると切りがありません。ここでは代表的なものだけを紹介しますので、先ずは、その機能だけを使えるようにして、後は、何回か使う内に、多様な機能に挑戦してみましょう。

6.オブジェクトの配置

 上記で「オブジェクト」という聞きなれない用語を使いましたが、「オブジェクト」をそのまま訳すと「物体・対象」ということになりますが、パワーポイントにおいては、スライド上に並べる図形のことを指します。また、この図形というのは、単なる円、三角、四角ということではなく、文字や線も画像もすべて示しています。文字もテキストボックスで表示される図形の一つだと考える訳です。

6.1.ガイドラインの表示

 さて、前回、様々なオブジェクトを挿入し、配置することを学びましたが、前回では適当な位置に配置してしまいました。でも、綺麗に分かり易く見せるのがパワーポイントの大切なところですので、写真を並べる時に、大きさが違っていたり、高さが違っていたりするとよくありません。そこで、位置の目安を付けるためにスライド上にガイドラインを表示することができます。 図31-1のように、機能メニュータブの「表示」のリボンの更に「表示」にある「ルーラー」、「グリッド線」、「ガイド」のチェックを入れることで、スライド上に配置のガイドとなる線が表示されますので、これに合わせてオブジェクトを配置してください。図ではテキストボックスと画像を置いてみました。

6.2.位置合わせ

 図31-1に画像をもう一枚挿入すると、画像の大きさによって表示される場所は異なりますが、図31-2の左図のように位置がズレます。そこで、画像を選択し、左クリックを押したままスライドして、グリッド線を参考に配置を変えます。これで、右図となり、図面は横に綺麗に並びます。また、この時、オレンジ色のスマートガイドも表示されますので、これも参考となります。

 基本は、このように目で見てオブジェクトの位置を調整しますが、その他に機能メニュータブの「ホーム」から「配置」を選択して、図31-3のように、自動的に位置を調整することもできます。この例では、2つの画像を選択しておいて「ホーム」→「配置」→「配置」→「上揃え」を選択すると、右画像が左画像の上辺に合わせて自動で位置が調整されます。

7.デザイン

 図31-4を見てください。機能メニューのタブに「デザイン」があります。これを選択すると、デザインに関するメニューのリボンが表示されます。「テーマ」のところにはカラフルな色のスライドの選択肢とバリエーションにも白黒の色見本が並んでいると思います。 テーマとは、スライドに適用する色、フォント、および背景のデザインのパターンのことです。テーマを活用すると、簡単な操作でプレゼンテーションの外観を調和させることができます。また、バリエーションでは、色、フォント、効果、背景のスタイルを選択できます。テーマとバリエーションを選択することで、様々なイメージを作り出せます。何が良いかはあなた次第です。表現したいことの雰囲気に合わせた設定をしてみましょう。

7.1.テーマとバリエーションの選択

 図31-5の左図にあるように、「テーマ」を一つ選択すると、そのテーマのデザインで色が違ったバリエーションが表示されます。右図の2つは選択を変えた例です。また、バリエーションの選択肢の右横の∨をクリックすると、色、フォント、効果、背景のスタイルのバリエーションが出てきますので、一番ピタッとくるものを選択してみてください。オリジナルなテーマが作れます。

7.2.デザインアイデア

 図31-6の左図を見てください。とりあえずいろいろと検討した結果、深緑の背景に右上にスカーレットの帯がついたデザインを選択しました。これで十分にわかりやすいとは思うのですが、更に、右端のデザインアイデアの欄に、テキストボックスの配置や画像の配置等のオブジェクトがセットされた案が表示されますので、もし、より分かり易いデザインがあれば選択してください。スライドが右図のように変化します。なかなか自分の思い通りのものは見つからないので、以降は右上図のデザインとしますが、このようにデザインを選択していくことで、より資料を分かり易く表現していくことができます。気を付けて欲しいことは、初心者は凝り過ぎてはいけないということですね。慣れてくると、ピタッとくるデザインが選択できるようになると思います。只、私のように元々センスがない場合もあります。

8.画面の切り替え

 だんだんと難しくなります。基本は7までですが、もう少し複雑なこともできるので、説明しておきましょう。これについては、完成版は動画を見てもらうことにします。

 機能メニューのタブに「画面の切り替え」がありますので、これを選択すると、図31-7左図が表示されます。この機能はスライドの切り替え表示の演出をかける機能です。スライドの1枚目が表示されているところで、次のページへの切り替えの方法をリボンの「画面の切り替え」で選択します。「変形」、「フェード」、「プッシュ」、「ワイプ」・・・とたくさん種類があり、一つ一つの見せ方がよく分からないと思いますが、例えば、「ワイプ」の上にカーソルを置くと、「前のスライドがすばやく消え、現在のスライドが転がるように広がって表示されます」と説明が表示されますので、これを参考に選択します。  図31-7では、スライド1枚目から3枚目まで「ワイプ」を選択してみました。すると右図のように、アウトラインペインのスライドに★マークが付きます。

 画面の切り替え時間や背景のサウンド、切り替えのタイミングなどは、このリボンの中の「タイミング」の機能で調整できます。ここでは細かくは説明しません。いくつか入力をしてみて確かめてください。  図31-7のように「ワイプ」で3枚のスライドを表示した場合の見え方については、図31-8のように、機能メニューで「スライドショー」→「最初から」を選択します。実際の見え方を図31-9で見てみましょう。

図31-9 スライドショーの動画

 今回はここまでにします。次回はパワーポイントの最終回で、今度はオブジェクトの見せ方について勉強していきましょう。

※第三十二番札所は繖山観音正寺をお参りさせてもらいます。「きぬがさざんかんのんしょうじ」と読みます。ここは日本唯一の人魚伝説が残る寺院です。聖徳太子が琵琶湖で人魚と出会い、この人魚を成仏させるために、千手観音の像を刻み、堂塔を建立したとされています。魚か妖怪か分からないが、聖徳太子という人は、豊聡耳と呼ばれ、一度に10人の言葉を聞いたとされるが、人間以外の望みにも耳を傾けるのですね。なお、成仏した人魚男はミイラとなったということで、1993年焼失するまで現存していたそうです。また、南方熊楠は、日本に伝わる「人魚」はオオサンショウウオだと仮説を立てているみたいです。

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