ゼロはじ 「第32回 PowerPoint(パワーポイント)でアニメーション」

 さて、今回は、いよいよ「PowerPoint(パワーポイント)」の最後の講座となります。そして、33回続けて来た講座も、残すところあと一回となります。次回は総まとめとなりますので、実質的な操作説明は今回で最後です。そして、毎回の後記としている西国三十三か所巡りも最終回となります。皆々様、最後までよろしくお願いします。

9.アニメーション

前回はスライドがどんな風に表示されるかを学びました。これも、プレゼンテーションを分かり易くするために重要な機能ですが、もっと効果的な機能がアニメーションです。

テレビ放送等を見ていると、文字が下の方からだんだんと大きくなって見えてきたり、真ん中で、クルクル回って止まったり、画像が一枚表示されては次第に暗くなって消えていき、それに被さるように次の画像がだんだんと見えてきたりする演出がかかることがありますよね。そうすると、人の目はそこに集中してしまうので、より効果的に文字や画像が心に残ります。このように、文字や画像のオブジェクトに演出をかけるのがアニメーションの設定です。アニメーションの設定は、基本的な手順を覚えてしまえば手軽に行うことができるため、資料作成の際に活用してみましょう。

設定できるアニメーションの効果は、図32-1にあるように、「アニメーション」のタブメニューをクリックするとリボンが表示されて、ここにすべて並んでいますが、この講座では、効果を付ける機能である「アニメーション」から「開始」、「強調」、「終了」、「アニメーションの詳細設定」から「アニメショーウインドウ」と「アニメーションの追加」を説明します。

 ここでは、図32-2にある2枚目のスライドの3つ画像と2つのテキスト(文字)のオブジェクトに図の⓪~⑦の順にアニメーション効果を付けてみます。

9.1.アニメーションの「開始」

 ⓪~⑦の順にアニメーション効果を設定していきます。図32-3の左上図のように、タブ機能で「アニメーション」を選択し、左下図のように一つ目の画像として「筑波山」の画像の上にカーソルを移動し、クリックで、オブジェクトを選択してください。それまでリボンの機能には色が付いていませんでしたが、オブジェクトを選択すると、色がつきます。一つでも二つでもオブジェクトを選択すると、選択したものにアニメーション効果を付けることが出来ます。ここでは、「筑波山」の画像だけにします。ここで、アニメーションの右端の∨で「開始」、「強調」、「終了」を選択します。図32-2の①によれば、「「開始」の「スプリット」で表示」とあるので、「開始」を表す緑色の中から「スプリット」を選択します。

 同様にして、オブジェクトを選択しては、効果をつけて行きます。図32-4の左上図は、①の作業が終わった段階です。スライド上の「筑波山」の画像の左端に①の番号が振られて、画面の右端には、自動的に「アニメーションウインドウ」が表示され、1★図6のリストが追加されます。続けて、図32-4の左下図のように、「水路」の画像を選択して、「開始」の「スプリット」を選択します。「アニメーションウインドウ」が表示され、2★図8のリストが追加されます。

9.2.アニメーションの「強調」の追加

 次に、③にあるように、同一オブジェクト(ここではテキストですが)に対して、「開始」で「バウンド」で表示した後、「パルス」で「強調」した表示を施してみましょう。それを説明しているのが図32-5です。

 先ず、左上図のように、テキスト(文字)のオブジェクト「山田地区・・」を選択して、「開始」で「バウンド」を選択します。次に、この同じ「山田地区・・」を点滅させますが、この時、また「開始」を選択しても効果は変わりません。ここでは、リボンから「アニメーションの追加」をクリックして、左図のように効果のメニューを表示して、「強調」で「パルス」を選択しましょう。左下図のように「アニメーションウインドウ」には、3に「バウンド」としてスクロール:横2、4に「パルス」としてスクロール:横2がリストアップされました。

 このようにして、①~⑥までの作業を進めます。図32-6となりました。

9.3.アニメーションの「終了」

 9.2までで十分効果のあるアニメ―ションにはなっていますが、すべてのオブジェクトが表示された状態から、⑦の「終了」で「フェード」アウトしてスライドを終わらせる効果も作業方法を練習しておきましょう。

 オブジェクトをすべて選択して、全部に一気に「終了」処理をしてみます。そのためには、図32-7の左図のように、ctrlキーを押しながらオブジェクトをクリックします。次に、「アニメーションの追加」をクリックして、表示された効果メニューの中から、「終了」の「フェード」を選択します。右図のように9番目のリストに全オブジェクトが同時に「フェード」アウトする効果が設定されました。

 ここまでを表示してみましょう。図32-8のように、「スライドショー」→「現在のスライドから」を選択すると、表示されているものだけがアニメーション表示されます。

 実際にどのように見えるかを示したものが図32-9です。ちなみに「最初から」を選択すると、1ページ目のスライドから表示されます。

図32-9 スライドショーの動画

9.4.タイミング

 図31-10は、アニメーションウインドウにおいて、開始のタイミングや継続時間を調整することについて説明しています。「開始」は「クリック時」、「直前の動作と同時」、「直前の動作の後」を選択すれば、どの時点で効果が始まるかが調整できます。また、「継続時間」は効果の継続時間を示していて、長くするとゆっくり、短くすると素早く効果がでます。一度作成した後で、アニメーション効果の順番を変えたい場合も出てきます。その時は、右上リストを選択して、▼▲で、上下に移動すると、「効果の順番」を入れ代えることができます。

以上で、PowerPoint(パワーポイント)の全部の説明を終了します。

※とうとう最後の札所、第三十三番札所「谷汲山華厳寺」に辿り着きました。西国と言いながら、ここは岐阜県揖斐川町です。何故にこの土地となったのかはたいへん興味深い。なんと、最初は、京都で彫られた十一面観世音菩薩像を奥州へ運んでいこうとしていたらしいが、観音様自身が、御杖を持って、御笠を被り、わらじを履いて自ら歩き出して、岐阜県大垣市赤坂にさしかかった時に、立ち止まって、「遠く奥州の地には行かない。我、これより北五里の山中に結縁の地があり、其処にて衆生を済度せん」と述べられ、奥州とは違う方向に歩き出し、谷汲の地に辿り着いて、歩みを止め、突然重くなって一歩も動かなくなったということで、この地を結縁の地とし、谷を開き、お堂を建て、尊像を安置したというのだ。そもそも、三十三の順番は、現在に落ち着くまでいろいろと変わっていて、決して、三十三番だから最後ということでもなさそうだ。江戸出発で、お伊勢参りの帰りに巡る時の一筆コースとなっているみたいなので、江戸に一番近いここが三十三番ということのようです。全33か所、全部巡って1000kmでした。

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