我儘クイーンの料理番

 毎日の夕飯の献立をどうするかって結構難しい問題ですよね。私はもうここ7年、ずっと晩ごはんづくりを担当していますが、なかなかメニューが増えなくて困っています。手の込んだ料理を作る訳ではなく、どこにでもある普通のおかずの繰り返しとちょっとしたアレンジなんですが、それでも悩みます。

 基本的には、病人優先ということで、私の体調に合わせて私が食べたいものを中心に作らせてもらいますが、最近は、私以上に調子の悪い日が多くなってきた妻のことも考えて作らないといけないので、さらに困ります。7年前は私が作るものは何でも「美味しい、美味しい」と言って食べてくれましたが、最近は、どうも毎日の体調と合わないようで、「これは塩からい」、「これは甘すぎる」、「野菜が少ない」、「汁物がない」と、不合格の日が多くなってきました。

 何が難しいかって言うと、その日の体調によってどうも味が異なるようで、一週間前と同じレシピで作っているのに、「塩が多い」という日や「味がしない」という日があったりします。また、我が家のクイーンは我儘なので、味だけの問題ではなく、その日の気分で食べたり食べなかったりすることもあります。料理の専門家からしたら、そりゃ、ソースとかドレッシングに工夫してないからだと言われるかもしれませんが、ドレッシング無しで野菜がたくさん食べたいって言うから、レタスときゅうりとトマトとブロッコリーにスプラウトまで入れて野菜サラダを作ったら、結構多く作ったのに全部食べてくれて、「美味しかった」と言ってくれた。あぁ、このサラダはきっと好きなんだろうと思い、次の日も同じサラダを作ったら、「今日は野菜食べる気分じゃない」って言う。気分じゃないって、そんなのありかよって、野菜は健康のためなんだから毎日食えよと思いつつ、理由を聞いたら、「今日は寒かったから」なんて言う。♪僕が死のうと思ったのは ウミネコが桟橋で鳴いたから♪(制作:amazarashi:秋田ひろむ)までは不条理ではないので、これは、メニューで気温を考慮できなかった私が悪いということか、それとも単なる妻の我儘なのか。

 そして今日はどうだろうかとヒヤヒヤしながらおかずを作ることになります。今の時代、旦那が毎日作っているだけでも大したもんだろうなんてことは口が裂けても言えません。冷静に料理と向き合って、妻をどれだけ満足させるかが重要なんだと思います。

 7年間の修行の末に辿り着いた私の夕飯のごはんづくりの答えとしては、①天気や気温、妻のその日の気分に配慮する、②同じメニューは2日連続出さない、③メインの肉類は魚、豚、鶏、牛、魚と毎日変える、④小鉢は煮物系と冷菜系の2つ必要、⑤汁物は即席でも良いから一品は必須のこの5点です。そして、これらの条件は当然ながら経済性の上に成り立っていないと意味がありません。コストをかければいくらでも美味しいものは作れますからね。

 先週の水曜日、これは絶対美味しいだろうと思って作った豚バラとキャベツのバター炒め、私としてはとっても美味しいと思ったのですが、我儘クイーンは豚肉とバターが好きなのにキャベツは大嫌いみたいで、ほとんど残しやがった。カチンと来たので、今週は豚ヒレソテーのミニトマトマリネソース添えを作ってみた。マリネソースはオリーブオイルに少し白ワイン、バター、砂糖も入っていて、トマトがほの甘くなっていてヒレ肉にあったみたいです。文句ひとつ言わずにすっかり平らげてくれました。

 私と妻とは好きな味覚がだいぶ異なるので、二人分作るのにいちいち味を変えるのは結構面倒なところもありますが、そういう味調整の段取りも含めて、料理がだんだんと上手くなってきて、最近は、料理はかなり面白いものだと思い始めました。カチンとくることはこれからもいくらでもあるでしょうが、やりがいはあります。妻が我儘クイーンで良かったと思う今日この頃、料理番の研究はまだまだ続くのです。

※アイストップの写真は近くのスーパーのお魚コーナー。さぁ、今日はどの魚を買おうかなと考える。魚屋さんに「今日はどれがお薦め」なんて聞くのが楽しい。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。