多面の講演会、収穫多し

 去る10月9日、山形県河北町の総合交流センター「サハトべに花」において、河北町多面的機能支払交付金活動組織谷地地区連絡協議会主催、河北町共催で「多面的機能支払交付金講演会・ワークショップ」が開催されました。

 講師に元農林水産省農村振興局長の太田伸介氏を呼ばれ、『河北町の水土里を未来に』と題したワークショップを含め2時間半を超える熱のこもった講演でした。

 私も、前農研機構理事時代に、本地区には農研機構の研究プロジェクト等で関わったことや平成19年から農地・水・環境保全向上対策の取組支援に、農村工学研究部門として関わりがあったことから助言者として呼んでいただきました。

 現在、町内の多面組織は、自治行政区を基本的な単位として16地区あると聞いていますが、そのうち10地区50名程度の多面組織役員に、寒河江土地改良区も加わり、太田さんの軽妙なテンポでワークショップが展開されました。

 多面制度の前身である農地・水の制度設計にあたって、局長時代に大きな役割を果たされた方だけあって、講義の中では、多面制度の本質を再認識してもらう過程も組み込まれ、集まった多面組織のメンバーにとっては、自らの地域を自らしっかりと考えていくワークショップになりました。

 短い時間でのワークショップでしたが、班ごとの発表もなされました。太田さんのワークショップは私も過去2回ほど経験したことがありますが、知識というか、課題にすべき情報を提供しながら、気づきが必要なところは、そのための時間を十分にとって、只々聞いて終わるというような講義にはなっていません。上から目線で恐縮ですが、農村工学研究所オリジナルな集落環境点検ワークショップ手法を開発し、農村づくりワークショップのプロと自負する私から見てもとても素晴らしいものでした。

 太田さんの技術ノウハウもあるでしょうから、すべてを説明することはできませんが、私が感心した内容の一つに、「自治会組織の運営方法と多面組織の運営方法はどこが違うのか」を、組織ごとに自ら認識し直すというテーマがありました。これは、課題そのものは簡単な内容で、組織の形を班ごとに用意された大きな模造紙に絵で描いていくものですが、現在の多面の取組において、重要な気づきに当たると思いました。もちろん、今までも言われていることで、時代が変化する中で、既存組織のやり方に固執せず、目的に合わせて、様々な集団を巻き込みながら、全員参加へ向かっていくことを促すもので、どちらかというと、自治会中心で進めている河北町の多面組織においては、兎角、自治会の運営を引きずってしまう傾向もあることから、組織の役員の皆さんにとっては、目から鱗の場面となったのではないかと思います。

 私は助言者という立場で、講演を見守らせていただきましたが、太田さんの講演がとても素晴らしかったので、特に助言することもなかったのですが、とりあえず最後に10分ほど時間を頂きましたので、「全員参加で農村づくりを進めるに当たって、これからより大切になるのは、次世代、特に地元の子供たちが、自分も集落住民の一人で、自分たちの住む地域の発展に貢献しているのだということを認識してもらうことが重要だ」と言うことを一言言わせてもらいました。

 あっという間の3時間でした。如何に元局長の太田伸介さんであっても、一回講演したからと言って、がらっと地域の認識が変わるほどの気づきの効果はないと思いますが、地元には結構衝撃がある熱い講演でした。

太田さんのワークショップはとてもフレンドリーで、誰からも地域の想いをうまく引き出す。
写真中央赤いネクタイが地元の方の発表を聞き入る太田さん

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