地域リーダーはスーパーマンになるな❕

『地域リーダーはスーパーマンであってはいけない』

 これは、私の長年の農村づくり研究の経験から絶対に言えることです。地域リーダーに限定しなくても、一般的にリーダーに当てはまるのかもしれませんが、スーパーマンみたいに働いているリーダーは長続きしないように思います。例外もあるとは思いますが・・・。

 農村づくりにおいて、様々な賞を総なめしているような地域活動のリーダーは確かに元気です。壮大な地域の夢と誇りをもって、農村づくりに臨んでおられるし、自ら体を動かし地域の活動に率先して取り組んでおられる。本当に80歳なのかと思うほどのバイタリティを持っていたりする人もいます。本人も、これが私の天職だと思って取り組み続けています。

 もちろん、それはそれで良いことです。体力のある限り農村づくりに挑戦を続ければ良いと思います。ただ、これまで私が関わった全国の多くの農村づくりのリーダーを細かく見ていくと、自分でなんでもすべて熟(こな)していくスーパーマンのような人は、気軽に楽しくやっているように見えますが、実際にはなかなかの重荷を背負っていて、孤独に戦っている場合が多いようです。

 地域のみんなが、福利・厚生から防災まで、なんでも「区長さん、区長さん」と頼り、農村づくりについても、集落の直売所の運営から都市住民との体験活動などの交流、多面活動の取りまとめ、行政とのやり取りや専門家との打ち合わせまで、一人で孤軍奮闘してやっておられる場合がある。スーパーマンみたいな地域リーダーさんは、この重い荷物を軽々と持ち上げることができるのは自分だけで、集落の誰もそんなことできないと思ってしまいがち。また、できると思しき人がいたとしても、人に頼むと倍の時間がかかったり、自分の思い通りではなかったりするので、「私に任せておけ」と、全部自分で荷物を持ち上げてしまうでしょう。

 しかし、映画のバットマンもスーパーマンもそうですが、ストーリーとしては、最初は誰にも負けない最強のヒーローのように始まりますが、次第により強い敵に向かっていき、最終的には、自分だけでは勝てない敵にぶつかってしまい、悩み、倒れ、結局は仲間が助けに来るようになっている。

 農村づくりも同じです。立ちはだかる困難な目標は、より高い目標に変わっていき、次第に、スーパーマンみたいな地域リーダーでもそれを超えることが困難になる。映画なら、仲間が駆けつけてくれるストーリーになっているのでなんとかなるが、現実の農村づくりでは、そう簡単に頼りになる仲間は急には駆けつけてくれない。

 そうなのです。地域リーダーはスーパーマンであってはいけないのです。現状を見て、頼りにならないと思っても、あなたは、自分一人でその重荷を背負ってはいけません。自分がやれるうちになんとかしなければならないと躍起になってもいけません。特に、優秀な地域リーダーは、自分の年齢を忘れていることが多い。スーパーマンも老いには勝てないのだと自覚した方が良いでしょう。今からでも遅くはありません。時間をかけて第二、第三のちょっと弱くて頼りにならない準スーパーマンに荷物を分けて運んでもらったら方が良いのです。準スーパーマンも数人集まれば、一人分ぐらいにはなります。そして、その内、彼らの中からあなたを超えるヒーローが現れるでしょう。

 もし、これを読んでいる地域リーダーの方が、「俺は、スーパーマンじゃないから大丈夫」と思っていたとしたら、ここで立ち止まって、本当に次の世代はちゃんといるのか、ちゃんと育っているのか、確認してください。「おおよそ、彼だろう」ぐらいの憶測ではだめですよ。本当に、実務を熟せ、一所に難関を渡ってきたかどうかです。そして、まだそこまでは行ってなくて、心の片隅に「俺がやらなきゃ」と思っている自分が居ないかどうか確認してください。また、「うちの集落は大丈夫。若い世代のリーダーは育っている」と思っていたとしたら、本当にそのリーダーにすでに全権を預けているかどうか見直してください。そして日頃の行動で、自分がしゃしゃり出ていることは無いかどうか振り返ってください。  もし、地域が貰った栄誉ある賞で、周りの人が「あなたが居てくれたので取れた賞だよ」と言われる賞だったなら、それはもう農村づくりの危険信号の始まりです。『あなただからできた』から『次の世代でもできる』になるように、第二第三のスーパーマンを育てていきましょう。

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