楽ちん気分

 多面的機能支払交付金の報告書作成支援システム『楽ちん多面』は、販売を始めて4年目に突入しています。一番長く使っている方は、今年4年目の作業を行って頂いています。最初、よちよち歩き状態のソフトでありましたが、その後、ユーザーの皆様からの意見や要望、毎年少しずつ変更される本省の様式に対応して、改良に改良を重ね、令和4年度版のVer.1.4.0.2まで更新することが出来ました。一重に、ユーザーの皆様のご愛顧の賜物であります。

 先週、とあるユーザーから楽ちん多面の操作について質問が来ました。ユーザーの方からの質問は1週間に数件程度ありますが、多くは、マニュアルのどこを見たら良いかとか、ホームページのどこに書いてあるということを説明するだけで、おおよそのことは伝わり、1往復のメールのやりとりで解決するのですが、時々、私が質問の意図を理解できす、何処で迷っておられるのかを問い直したり、こちらの説明がズレていたりで、数回のコミュニケーションを取らないといけない場合があります。

 当研究会は、そういう方でも、分かっていただけるまで親身になって回答することをモットーとしており、楽ちん多面を販売することよりも、寧ろそちらに力を入れておりますので、そういうユーザーの方からの質問があると、「会長のポランティアの出番だな」とワクワクします。今は新型コロナのこともあり、さらに8月に骨折をしたために、訪問研修はやめておりますが、以前は、関東圏内は、「呼ばれて 飛び出て ジャジャジャジャーン」と言う感じでやっていましたので、メールより行った方が早いなんてこともありましたが、今は、Zoomかメール対応だけにしています。

 今回ご紹介するのは、令和3年度に購入された68歳のAさんの質問に対する12日から16日までの5日間のメールや電話を駆使しての対応についての一部始終です。

 わからないとおっしゃる内容を聞いてみたところ、この組織では、団体での活動と個人での活動は基本単価が違うのに、団体の基本単価を入力すると、個人の単価も団体の単価と同じ値になってしまうと言うことでした。

 もちろん基本単価を変えるのは、基本的な機能で、簡単にできます。インストールもちゃんとできて、楽ちん多面のプログラムは正常に動いているみたいなので、うまくいかないというのは、Aさんの操作の問題だろうと思いました。こういう例は、これまでもいくらでもありました。そこで、メールが来た日の内に直ぐに、操作の順番を本文に書いて、メールを返信しました。ところが次の日、Aさんからの返信はこうでした。「言われていることは理解できるが、分からない」と言うのです。私の説明は簡単過ぎるらしいのです。

 そこで今度は、「ホームページの○○を見てください」と指示し、さらに、パワーポイントの説明資料も新たに作って送りました。一度に送ると読む方もたいへんでしょうから、周辺の操作についても触れながら、何本かに分けて送りました。

 三日目のメールが来ました。この方はお仕事のこともあるのでしょうが、夜8時過ぎると、メールを返信されますが、どうも昨日のメールでも理解できなかったようです。パワーポイントもビデオも見たが、基本単価を変えるところの具体的な作業を見ている訳では無いので、どうして単価が変更できるのか分からない。「小学生でもわかるように教えて欲しい」と言われました。そこで、三日目の夜遅くなってから、具体的な操作として、どのボタンを順番に押すかまでを示したパワーポイントを作って送りました。

 また、プログラムが正常に動いていないなんてことは無いと思いましたが、相手のデータファイルを確かめて、どこで詰まっているのかを紐解かない限り、前に進みそうもないなと思い、データベースファイルを送ってくださいとお願いし、同じデータファイルをお互いに見ながら、電話でコミュニケーションをとりませんかと提案しました。

 最初から電話でやるということもできますが、互いに電話をする時間を合わせないといけませんし、まずは、一般的なメール回答から始め、マニュアルやビデオの指示→お客様用解説パワーポイントの送付→データベースファイルの共有→電話コミュニケーションと繋いでいったつもりです。

 そうすると四日目、15日の夜、「何となくいじっていましたらできました。ありがとうございました。但し、後2点ほど質問がありますので出来れば電話で手ほどきしていただければ幸いです。」とメール連絡がありました。データベースファイルも送ってきましたので、ある程度問題は解決していますが、次の日、朝10時から電話でコミュニケーションを図ることにしました。

 私は、「こんな使いにくいソフトだめだよ、もっと年寄りでも簡単に使える奴でないとだめだよ」ぐらい言われるかなとビクビクくしながら電話をかけましたが、そんなことはなく、電話で話せたことを喜ばれていました。その後、どうしてうまくいったのかを順番に、Aさんと私とで一緒にデータを再入力していきながら、データの書き換えがどこで起こっているかを説明させていただいたところ、ようやくその理屈を理解されたようで、そこからはトントンと話が進み、あと2点あった質問もすぐクリアしました。

 最後には、「ほぉー 凄いな! すごいよ! いやいや〜ソフトはやっぱり便利だな。楽ちん多面にしてよかったよ」(一言一句は覚えていないが、こんな感じだった)

 相当、楽ちん多面を気に入られたようです。私としてはできればここで、「ブラボー」が欲しかったです。Aさんは操作ができて楽ちん気分、私は説明が理解されて楽ちん気分であります。

 何故パソコンに慣れないのか、何故マニュアルは読みにくいのか。それは、理屈が分からないのに、あれを押せとか、閉じろとか、保存しろとか命令ばかりしてくるからです。何も考えずに指示通りに順番にボタンを押していくと出来てしまうというのがパソコン作業なのですが、パソコンに慣れない人、慣れたくない人、マニュアルを読めない人、読みたくない人は、指示通りにではなく、意味を知りたいのです。ですから、おおよそのところを知ったら、後は自己流でやりたいのです。理屈を分かってから理屈に合わせてやるなら進めますが、理屈が分からないとどうしてそのボタンを押すのか分からないので、押す気になれないのです。

 最初から電話をしていたら早く意味を伝えられたのかもしれませんが、そうなると、今後もずっと私が説明しなければならなくなります。マニュアルにはどの程度のことが書かれてあって、ビデオのどこに注意すれば良いのか、パワーポイントの説明の解釈の仕方にメール説明だけで慣れることが必要だと思います。

 多くのユーザーの皆さんは、マニュアルや解説書だけで楽ちん多面が使えていると思いますが、パソコン初心者のユーザーで、操作でお悩みの方は、遠慮なくメールをください。がんばる方は追っかけてでもできるかぎり応えて行きたいと思います。何も見ずに、何も読まずに最初からメールは無しでお願いしますよ。

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