ゼロはじ 「第24回 Excel(エクセル)の保存と印刷」

 ここまでの回で、表を作って項目やデータを入力して、体裁を整えるというところまではできましたので、今回は、保存、印刷などのファイルの管理について説明しましょう。保存と印刷は、これ以降予定している数式の設定やグラフの作成においても使える機能です。一回で終わらない作業の続きをするのに大変便利な機能ですので、ここで覚えてしまいましょう。

6.ファイルの管理

 図24-1が、これから保存と印刷をしたい表です。先ずは、左上のタブの左端の「ファイル」を選択してください。図24-2のファイルメニューが出ます。

 先に各部の説明をしますと、青枠で囲った左側の緑縦帯と右の白地の部分に分かれますが、緑縦帯がファイル管理のメニューで、白地がメニューで選択された機能のサブメニューです。

 緑縦帯にはファイル管理に関するメニューが揃っていますが、新規にExcelで表を作成したり、既存のファイルを開く「起動」に関するものと、作った表やグラフなどの「保存」、「印刷」からなります。どれがどの機能なのかを図24-2の左側に説明しています。

 「ホーム」、「新規」、「開く」はファイルの起動に関するもので、作業を始める時に使います。図24-2は、「ホーム」が選択された状態です。ホームの選択では、右側白地の一番上の欄は、「新規」のファイル選択、下の欄は、すでに作成済みのファイルの一覧があり、ここからファイルを選択して「開く」ことが出来ます。

 「新規」と「開く」は、さらに詳細な選択ができるようになっています。Excelを開始する時は、スタートメニューからExcelを選択することで、空白のブックが自動的に表示されました(第19回で説明済み)が、「新規」で、すでに作ってあるテンプレートを選択することもできます。また、すでに作成したファイルは白地メニューの下の段の「最近使ったアイテム」に表示されていますので、それを選択してください。第20回以降、作成してきたファイルは「Book20-1」という名称で保存してきましたので、現在はそれが一番上に表示されています。もっと以前に作成したファイルを見つけたい場合は、「開く」を選択すれば図24-3が表示されます。

 ここから開きたいファイル名を探しましょう。緑縦帯のすぐ右側の白地に「最近使ったアイテム」、「自分と共有」、「個人用」、「その他の場所」とあり、さらに、その右側にファイル名が並んでいます。図24-3の上図では「最近使ったアイテム」が選択されていて、それに当たるファイルが新しい順に並んでいます。基本は、この「最近使ったアイテム」から該当するファイルを選択してもらうのですが、ここに無い場合、もっと以前に作成したファイルを特定の場所から選択する場合は、「その他の場所」の下にある「参照」を選択すると、下図のエクスプローラーのウインドウが表示されますので、第14回、第15回で学んだことを思い出しながら、目的のファイルのあるフォルダーを探してください。見つかれば、選択して、「開く」でExcelの表が表示されます。「自分と共有」、「個人用」や「その他の場所」の「場所の追加」は、本講座では説明しませんが、基本が使えるようになれば、いろいろと試してみましょう。

7.保存

 保存は、第20回の最後のところで、簡単には説明しましたが、再度詳しく説明します。ここで、図24-1の表を保存することにします。保存に関係するのは、「上書き保存」と「名前を付けて保存」です。図24-4の緑縦帯の「情報」の下にあります。

7.1.上書き保存

 「上書き保存」は、左クリックした瞬間に、以前のファイル名を保存更新して、図24-4の画面は消えて、図24-1の表に戻ります。初心者の方は面倒ですが、この機能を使わずに、同じファイル名に保存する場合でも、一回一回、ファイル名を確認して保存することをお薦めします。よって、保存についての基本作業は「名前を付けて保存」です。

7.2.名前を付けて保存

 新たなファイル名を付けて保存する場合は、図24-4の「名前を付けて保存」をクリックします。図24-5で名前を入力し、「保存」をクリックすることでファイルは保存されます。

 ファイルを保存する場所を指定する方法は「このPC」、「場所の追加」、「参照」の3つの方法がありますが、今回覚えるのは「このPC」と「参照」だけにします。現在の状態は「このPC」となっていて、開いたファイルがあったフォルダーの中にあるすべてのファイル名が表示されています。「Book20-1」が表示されていますね。また、名前を入れるボックスの上にフォルダーの場所も示されています。


 「参照」を選択した場合は、図24-6のように、エクスプローラーのウインドウが表示されます。これは図24-3の時と同じ表示になっています。ここで保存先のフォルダーを決定してください。

8.印刷

 印刷のメインメニューは緑縦帯の真ん中の「印刷」一つしかありません。印刷するためには、先ず「印刷」をクリックしてください。図24-7が表示されます。印刷の設定は第18回でやったWordの時と同じです。ここでは、Wordの時に説明したことをお浚いしながら説明していきます。

8.1.印刷の機能選択

 先ず、図24-7を見てください。緑縦帯のすぐ右の「印刷」という文字の下に四角い枠でプリンターのマークと「印刷」というボタンがあり、その下に「プリンター」と「設定」があり、「プリンター」の下にはプリンター名が表示され、「設定」の下には「作業中のシートを印刷」~「拡大縮小なし」まで7つの設定項目枠が縦に並んでいます。そして、その右横に印刷された時のイメージが表示されていますね。何をすれば良いかというと、設定項目をいろいろと調整して右の印刷のイメージを決定していけば良いのです。

8.2.プリンターの設定

 プリンターが正常に設定されていれば、図24-8の上図のように、プリンターの表示の場所にプリンターの機種が表示されます(ここではEP-879Aがそれに当たります)。また、表示の横の下三角▼をクリックすれば、ネットワークで繋がっているすべてのプリンターが表示されますので、この中からどのプリンターに印刷させるかを選択してください。ゼロはじ初心者はおそらく一台でしょう。

 次は、プリンターのハードの「プロパティ」の設定を行います。「プロパティ」とは固有の特性のことを表しますので、Excel側ではなく、プリンターの機械の特性を設定することを言います。これは、最初に設定しておくと、後の操作はすべてこの設定に従います。もっとざっくりと言えば、機械の方の初期制御ということになります。図24-8の下図と右側の説明に従って設定してみてください。初めは、何も触らないで、そのまま印刷してみて、紙が出てこないとか、用紙の大きさが合わない等、上手く印刷できなかったら、確認してみるということで十分です。

8.3.印刷の設定

 図24-9に印刷の設定項目である「印刷範囲の設定」、「両面片面の種類」、「縦横の設定」、「用紙の選択」毎の選択リストを表示してみました。 「印刷範囲の設定」では、「作業中のシート」、「ブック全体」、「選択した部分」の3つの範囲設定があります。作業中のシートは、現在作業しているシートの印刷を指していますが、完成されたシートが何枚もあって、全部印刷したい時は「ブック全体」を選択します。ゼロはじ初心者は、1シートずつ丁寧に印刷設定をして印刷するように心がけましょう。

 また、「選択した部分を印刷」とは、作業中のシートの一部を選択することで、その範囲だけを印刷することができます。図24-10にその流れを説明しま す。作業シートで、印刷したい部分の範囲を設定してグレーにします。「ファイル」-「印刷」と選択して、「選択した部分を印刷」を選択します。グレーになったところだけが印刷イメージとなっていることが分かります。

 作った表が小さい場合は、A4一枚で印刷できますが、往々にして表とは大きいものが多く、ほとんどの場合は、調整せず印刷しようとするシートの印刷は何枚にも分割されて印刷されてしまいます。再度、図24-9の「印刷範囲の設定」の下を見てください。ページ指定の入力項目がありますが、これが分割された表のどこのページを印刷するかを決めるものです。これをそのまま印刷すると、表が分割されてパラパラになったものが印刷されますので、基本的には、これから説明する様々な機能を設定調整して、一枚に印刷できるようにしましょう。

 「両面片面の種類」はプリンターの機能に左右されますが、片面だけに印刷するか両面に印刷するかを選択します。Excelの表の場合は裏表で表を見ることは無いので、基本的に片面印刷となります。「縦横の設定」は図にあるように、用紙の縦置き、横置きを決定します。また、「用紙の選択」は用紙のサイズを決定します。これらを組み合わせてどうすれば見やすい印刷になるのかを考えましょう。

 さて、サイズの調整において、Excelで重要なのは、図24-11の「拡大縮小の設定」です。ほとんどの場合、ここだけの調整でサイズ調整は可能です。選択項目としては、「拡大縮小なし」、「シートを1ページに印刷」、「すべての列を1ページに印刷」、「すべての行を1ページに印刷」があります。図に一つ一つの機能の説明をしています。あまり何も考えずに、兎に角、一枚に印刷したいと思った時は、「シートを1ページに印刷」を選択してください。

 また、上記以外にも「余白の設定」や「部数設定」など、説明すべき項目はありますが、後は、触りながら覚えていってください。はじめは、思い通り印刷できず、用紙が無駄になることもあり、勿体ないとは思いますが、勉強代だと思ってください。

8.4.印刷の実行

 すべての設定が終わり、印刷イメージで図24-1のように表全体が表示されていれば、図24-7のサブメニューの「印刷」ボタンを左クリックしてください。これでプリンターが動き出します。

※二十五番札所は、兵庫県加東市にある御嶽山播州清水寺です。ここには、本堂が「大講堂」「根本中堂」の2つあり、大講堂では「千手観音」様が、根本中堂には「十一面観音」様が御本尊として祀られています。どちらが「西国巡礼の二十五番」の札所なのかと言うと、「大講堂」の方なのだそうです。御開山された法道仙人はインドの僧侶で、今より1800年前に、中国、朝鮮を経て御嶽山に住まわれ鎮護国家豊作を祈願されましたと言う事です。

 本堂の「本」というのは、ご本尊の「本」であって、「もと」とか「代表的」ということではないみたいです。本来、ご本尊は仏殿に安置されるものなのですが、日本では仏殿と法堂をあわせた本堂をもって、寺の主要な伽藍とすることが多いのです。

関連記事

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。