ゼロはじ 「第30回 PowerPoint(パワーポイント)で文字や画像を挿入する」 

5.挿入
5.1.文字を挿入

 「新規」で「新しいプレゼンテーション」を選択すると、図30-1のウインドウが表示されます。「文字を入力する」ことを選択していないのに、勝手に「タイトルを入力」と「サブタイトルを入力」と文字を入力する場所が表示されています。これは「新しいプレゼンテーション」というテーマの初期デザインなのです。

 先ずは、何も考えずに、文字を挿入してみましょう。「タイトルを入力」と書かれたボックスへマウスを移し、左クリックして、キーボードから文字を入力すると、図30-2となります。ただ、これでは自由に文字が挿入できないですよね。そこで、図30-3のように、「挿入」の機能リボンから「図形」を左クリックして、更にメニューを表示し、一番上の「A」を選択するか、「テキストボックス」をクリックして、図30-4のように、好きな位置から文字を書き込んでいきましょう。ここでは、「住民参加の農村づくり講座」と入力してみました。

 文字を入れる時は、「テキストボックス」でおおよその位置で文字入力という順で作業します。位置は少しずれても構いません。後で修正できます。

5.1.1.フォントとサイズの変更

 文字を挿入したら、次は、文字の大きさやフォントの種類を決めます。変えたい文字の入ったボックス全体を図30-5の左上図ように選択します。右上図のようにボックスの中の特定の場所を選択すると変更することができません。

 図30-5の左下図はフォントの種類を選択しています。ここでは、「HGP創英角ポップ体」を選択してみました。また、右下図はサイズを変更しています。ここでは、「60」→「48」に小さくして見ました。

5.1.2.文字の色を変える

 文字の色を変えるためには、ボックスを選択した後、図30-6の左上図の「ホーム」の「フォント」で「A」の右の「∨」をクリックして色を選択します。また、文字の背景色を変えたい場合は、「筆」マークの右の「∨」をクリックして色を選択します。例えば、図30-6の左下図の例のように、「山田地区の景観づくり」というボックスを選択し、「A」の紫を選択すると右上図となり、「筆」の黄色を選択すると右下図となります。

5.1.3.文字の移動・コピー・回転

 次に、図30-4のスライドで右上に「住民参加の農村づくり講座」と文字を挿入しましたが、このテキストボックスを使って、移動、コピー、回転を説明します。この作業では、メニューは関係しませんので、どのリボンの状態でも結構です。

 文字の位置をクリックすると、図30-7の左上図のようにテキストボックスが選択されます。移動したい場合は、ボックスの枠上で十字矢印を表示して、この状態で左クリックを押したまま、図30-7の左下図にように移動したい場所までテキストボックスを動かし、左クリックを外してください。ボックス全体が一つの塊となって移動します。

 次にコピーですが、右上図のように、テキストボックスを選択した後、ボックスの枠上で十字矢印を表示したままキーボードでCtrlキーを押すと赤枠で示したコピー記号(⇧+□)

)が出ます。この記号はボックスを移動してプラスすることを示しています。この状態で、テキストボックスを表示したい位置まで移動し、左クリックを外します。「住民参加の農村づくり講座」と書かれたテキストボックスがスライドの右下にも追加されました。

 次に、回転も覚えておきましょう。回転したいテキストボックスを選択し、ボックスの上にある回転記号「⭯」にカーソルを合わせ、左クリックを押したまま少しだけマウスを動かすと回転記号が変化し、回り始める。回転が終わったら、左クリックを外すとその位置でボックスが固定されます。どんな場合に使うかは、あなた次第です。事例で示したボックスの例では、デザイン的には回転させる必要はありませんが、練習のために回転させてみました。

5.2.図形を挿入
5.2.1.図形を挿入

 図形の挿入は、図30-8の左上図のように、「挿入」の「図形」で図形メニューを表示して、目当ての図形を選択して、挿入したい場所に大きさを決めて入力します。角の丸まった四角を選択した例が右上図。選択した後、+が表示されますので、四角図形を置きたい位置にマウスを動かし、左クリックを押しながらスライドして大きさを決めると右上図のように四角が描けます。

 また、下の左右の図は矢印図を選択した例です。先ず、左下図で三つ描いた四角の内、左端と真ん中の間に矢印図を挿入してみます。この時は、四角の時と同様に描きます。これをもう一度、真ん中と右端の四角の間に挿入しても良いのですが、同じ大きさの矢印にするのは結構難しいです。そこで、同じ図を何度もコピーしたり、さらに、図と図の隙間や上辺の位置などを揃えたいでよね。その場合は、左下図の矢印図を選択して、左クリックとキーボードのctrlキーを同時に押しながら、コピーしたい位置に移動します。おおよその位置に持ってくると、高さや幅をガイドしてくれるオレンジの破線が表示されます(スマートガイドと呼ばれています)ので、このガイドに従い、良い位置になったところで、左クリックを外しますと右下図のようにコピーされます。

5.2.2.図形への文字入力と色の変更

 さらに、図形内に文字を入れたり、色を変えたりすることが出来ます。四角の図をクリックして、文字をキーボードから入力したものが図30-9の上図です。ここで、図形をクリックすると、タブメニューの右端に「図形の書式」というメニューが表れます。これをクリックすると、図30-9の中央図のように「図形の書式」のリボンが表示されます。「図形のスタイル」、「ワードアートのスタイル」・・といくつかありますが、ここでは、左端の「図形のスタイル」だけを覚えましょう。

 「図形の塗りつぶし」は図形内の色を選択します。「図形の枠線」は枠の色や太さを変えます。図30-9の下図のメニューの中から、いろいろと選択して作ってみたのが、図30-10です。試しに、図形を選択してみては、「図形の塗りつぶし」や「図形の枠線」で色を変えてみましょう。段々と仕組みが理解できると思います。

5.3.画像の挿入と配置
5.3.1.画像の挿入

 さて今回の最後として、画像を挿入してみましょう。画像をスライド内に挿入することはとても多いと思います。いろいろと細かく文章で説明するより、写真一枚見せて、この通りになりましたと言うと、説得力があります。

 ここでは、最も簡単な例として、図30-10の背景に、農村景観の写真を入れてみましょう。まず、挿入方法ですが、図30-11の左上図のように、「挿入」で「画像」を選択すると、「このデバイス・・」、「ストック画像・・」、「オンライン画像・・」の3つが表示されますが、パソコン内に入っている画像データを挿入したい場合は、「このデバイス」を選択してください。なお、ストック画像、オンライン画像については、第17回「Word(ワード)での写真や図面の貼り付け」で説明済みですので、ここでは省力します。

 右上図のように、エクスプローラーのウインドウが開きますので、画像があるフォルダー、で、画像ファイルを探して、「開く」を選択してください。右下図のように、スライド内に画像が挿入されます。今まで入力した文字や挿入した四角図、矢印図が見えなくなりますが、心配はいりません。画像がその上に表示されただけです。また、画像の大きさが中途半端になっていますので、見てくれが悪いです。そこで、画像の大きさや位置の調整をしていきましょう。

 図30-12の左上図のように、画像をクリックして選択すると、画像に枠が表示されますので、先ずは、この枠の左側の○の辺りにマウスを動かしてください。赤枠にあるような「↔」が表示されたら、左クリックを押したまま、左側へスライドさせてください。左側へ画像が伸びますよね。途中でクリックを離すと、止まります。何度でかかっても構いませんので、上下左右にスライドして写真をスライドの全面に広げてください。右下図となります。

5.3.2.画像の重なり配置

 完全に、文字や四角図、矢印図が消えてしまいました。先ほども言いましたが、上書きしたのではありませんので、心配はいりません。ここにPowerPoint(パワーポイント)の大きな特徴があるのです。PowerPoint(パワーポイント)では、スライドは一枚毎に一枚の画面が表示されますが、テキストボックスや図形、画像などは、何層にも重なって表示されているということです。ですから、これらを前に持ってきたり、後ろにやったりすることで、表現を変えることができます。

 この作業が、配置の移動という作業です。右上図のように、選択した画像の上で、十字矢印を表示した状態で右クリックして、メニューを表示し、前面か背面かを選択することができます。また、右上図の下にある「図形の書式」で「図形の配置」を選択して、前面か背面かの移動を行っても構いません。この例では、背景に写真を入れますので、「最背面へ移動」を選択しますと、右下図のように、テキストボックスや図形が前面に表示されました。

 これらを応用すると、図30-13ができます。ここは慣れるしかありません。失敗してもいいので、いろいろと試してみましょう。

 以上、今回はテキストボックスでの文字入力と図形、画像の挿入について学びました。

※第三十一番札所は滋賀県近江八幡市の姨綺耶山長命寺です。景行天皇の時代に、武内宿禰がこの地で柳の木に「寿命長遠諸願成就」と彫り長寿を祈願したと伝えられていますが、その後、聖徳太子がこの地に赴き、十一面観音を彫りこの地に安置し、『長命寺』と名付けたということです。湖岸からの参道808段の石段を登り、標高300mほどのところに伽藍はある。一歩一歩踏みしめて登ると、長寿を全うするとは長生きすることよりも、人生一歩一歩先人の導きに支えられていることを感じながら生きることだと言われているように思う。

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