ゼロはじ 「第6回 画面を制する者はパソコンを制す」

 今、皆さんの手元には、初期設定されたパソコンがあると思います。いよいよ、今回は、そこから電源を入れて、パソコンの画面について見ていきましょう。今回は、画面の中身までは踏み込まず、どんな構造になっているのかだけを感覚的に掴み、詳細な使い方は、マウスとキーボードの操作を習得してからにしましょう。

1.電源を入れる

 パソコンの電源の入れ方は、電源スイッチマークを探して押せばよい。図6-1のように、ノートパソコンの場合は、キーボードの右上にあるものが多いが、上のど真ん中にあるものやキーボードの面には無くて、前の側面についているものもあります。とにかく、この記号を探して押す(スライドもある)。このことを、パソコン用語では「起動」とか「立ち上げ」といいます。

1.1.起動の流れ

 これを押すと、パソコンが動き出しますが、多くのパソコンの場合、正常に動くまでしばらく時間がかかります。機械が準備をしている訳です。図6-2に示すような進捗インジケーターが数回回転した後、このような景色(内容は様々)が画面に表示され、マウスを左クリックすると、パスワードの入力画面となります。初期設定の時にセットした(業者にしてもらった)パスワードを入力して、横の「→」をクリックするか、キーボードの右端の方にある「enter(エンター)」キーを押してください。ウインドウズが起動します。

1.2.起動時の注意

 ここで一つ大切なことがあります。心得の「3.急いではいけない」を思い起こしてください。画面上でインジケーターが回っている間や、アイコンが完全に表示されていない時に、一部表示されたアイコンをマウスでクリックしたり、マウスポインタの矢印の下にインジケーターが回っている時に、待ちきれなくて、次々とキーボードを打ったり、マウスを何度もクリックしたりするのはやめましょう。ダメではないのですが、初心者は面倒でも、一つ一つゆっくりと操作をし、意味のない作業はしないでください。

2.画面の名称

 起動が終了しますと、図6-3で示された画面が表示されます。画面全体のことを正式には「デスクトップ画面」と言います。このデスクトップ画面が様々な作業をする場所で、正に「机の上(デスクのトップ)」に当たります。最初は初期設定されたアイコンがいくつか表示されていると思いますが、作業らしき画面は無いと思います。アイコンというのは、この図にあるように、小さい四角や丸でデザインされた作業ソフトのスイッチです。このデスクトップ画面の一番下にいろいろなアイコンが並んだ黒い一直線の帯があります。これを「タスクバー」と呼びます。初期画面は、「デスクトップ画面」と「タスクバー」のみがある状態です。

 このデスクトップ画面は、私のパソコンの例です。デスクトップ上には、右端と左端にアイコンが数個あります。この状態は机の上に作業別にノートが置かれている感じです。私としては、よく使うソフトは左上、画像関連は左下、それ以外は右側と、整理してあるつもりです。それに対して、図6-4のパソコンでの例では、机の上は綺麗に整理されて、ブラウザ2つとゴミ箱だけが机の上においてあります。こちちらも私が整理したものです。机をどう使うかはあなた次第ということになります。

3.タスクバー

 タスクバーですが、図6-5にあるように、左端から順に「スタート」、「検索ボックス」、「アプリのアイコン」、「起動中のアプリ」などが並んでいます。少し間が空いて、右端にもいくつか並んでいますね。時計を挟む左右のアイコンが「通知領域」と言うものです。

 タスクとは仕事のことなので、タスクバーとは、仕事の始まりや状態が整理されているところと考えておくと良いでしょう。「通知領域」は仕事に関する情報が表示されています。また、アプリとは機能とか作業ソフトのことです。仕事(タスク)は文章を書くことで、文章を書くために必要な作業ソフト・機能(アプリ)がワープロソフトということになります。

一気に覚える必要はありません。今の段階で覚えておかないといけないのは、

  • 「さあ、何やるか」は「スタート」から始める
  • 「今、やっているよ」は「アプリのアイコン」で示される
  • 「パソコンやアプリはどんな状態なのか」は「通知領域」で分かる

今回は、この3つだけを説明します。

3.1.スタート

 あなたが何か作業を始めたい時は、読んで字の如し「スタート(はじめる)」のボタンを押して下さい。ほとんどの操作の一覧がこの中に凝縮されています。「カスタマイズ」と言って、自由に自分の使いたいように設定することもできます。中身の詳細や設定の仕方については、後々、講座の中で行い、今回は、画面を把握することだけを目的としましょう。

 図6-6にあるタスクバーの左端のこのウインドウズマークの「スタート」ボタンを押せば、おおよそのことはできると思ってもらうことが大切です。このマークの横に「検索ボックス」と言われる「ここに入力して検索」と表示された箱があります(初期設定で表示しない設定の場合もあります)が、今回はこれの説明は飛ばしましょう。

3.2.アプリのアイコン

 図6-7のように「検索ボックス」の右横に色とりどりのアイコンがいくつか並んでいると思います。今は初期設定の時に設定されたもので、よく使うアプリだけが並んでいますが、アプリでの作業が増えてきますと、右にアイコンが増えていきます。下に青いバーがあるものは、今作業している最中という意味です。実際には、マウスの操作を覚えて、作業をし始めてから確認しますが、今の段階では、そういうものがここにあるとだけ覚えておいてください。

3.3.通知領域の「あ」と「A」

 通知領域はタスクバー左端のアイコンの並びで、例として図6-8のように表示されます。パソコンの音量や電源の状態、時刻と文字選択、ネットワークの状態、また、起動中のアプリやタスクの状態を通知しています。そのうち、覚えておくべきは音量のマークと文字選択の「あ」とか「A」とかです。これを変える方法はキーボードとマウスを習得してからになりますが、ここに状態が表示されているということだけ覚えておいてください。

4.終了の流れ

 作業が終了したら、作業した内容の「保存」を行い、終了しますが、保存については、各種アプリ毎に異なりますので、それぞれのアプリ(作業項目)の説明の時に行うとして、ここでは、電源の切り方だけを説明しておきます。

 「1.電源を入れる」では、電源マークを探してONをしたので、今度はOFFとは簡単に考えないでください。パソコンは、エアコンのリモコンやテレビのリモコンでオン・オフするみたいにはいきません。なぜなら、パソコンと言う奴は、作業をしている時に、内部で様々な調整をあなたの操作とは関係なしに勝手にやってくれています。ですから、急に電源をパチンと消されたら、それが途中になったままになってしまうので、次に起動したときに、パソコンとしては、それぞれの作業がどうなっていたのかが分からなくなってしまいます。パソコンだって、きっちり頭を整理して、次の起動時の準備をしておきたいのです。よって、終了はルールに従ってやっていただきます。あなたも、仕事をしている途中で、急に止められたら嫌でしょ。パソコンは案外人間ポイ奴なんだと思ってください。

 「終了」という作業も、やはり、作業の一つですので、「スタート」から始めます。図6-9のように、先ずは「スタート」ボタンをクリックしてください。そうすると、ボタンのすぐ上に電源マーク(①の赤枠)が表示されます。それ以外に「設定」や「ドキュメント」なども表示されますが、今回覚えるのは、この「電源マーク」です。この電源マークをクリックすると、さらに右端の「スリープ」、「シャットダウン」、「再起動」の3つが表れます。終了は「シャットダウン」の書かれた電源マークをクリックしてください。ここからが重要です。今回の最大のポイントです。シャットダウンをクリックしても、しばらくパソコンは動いています。この時に、あなたは何もしてはいけません。手を触れないでください。ここで待ちきれなくて、「あれっ、おかしくなったかな」と思い、キーに触れたり、最悪は、キーボードにある電源ボタンを押して強制的に終了したり、ましてや電源やインターネットのコードを抜いたりしてはいけません。再度言います。「3.急いではいけない」。

 以上、今回は画面の説明と電源の入れ方、終了の仕方を学びました。

 それでは、今回は、西国三十三か所巡礼の七番札所「東光山岡寺」を紹介します。「けさみれば露岡寺の庭のこけ さながら瑠璃のひかりなりけり」日本最初の厄除け霊場だそうです。それではまた次の札所を目指してください。

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